高度試験共通 午前 1月13日の解答解説
問1の解答解説 正解 ウ
命令ミックスの問題は、FEからの問題なので落としたくない問題です。何かのプログラムを動かす時、その中に含まれる命令の種類が整数演算命令と移動命令と分岐命令の3種類があって、それぞれの実行時間とプログラムに登場している割合が、表に示されています。例えば、整数演算命令は、実行速度10ナノ秒でプログラム全体の50%である、ということになります。
まずは、プログラム全体を100%として、それぞれの実行速度と出現頻度を掛け、それらを合計することで、このプログラムの実行時間を算出します。計算するときはパーセント(100分率)ではなく、パーセントを小数点に戻して計算したほうが簡単です。
よって、式は次のようになります。
(10ナノ秒×0.5)+(50ナノ秒×0.3)+(50ナノ秒×0.2)
= 5 + 15 + 10
= 30ナノ秒
ここで終わりではありません。約何MIPSなのかという性能を問う問題です。
MIPSですから1秒間での性能を計算するために(1秒/30ナノ秒)の計算を行います。
ここで、本来なら単位をそろえてきちんと計算するところですが、単純に1を30で割ると、0.333という循環小数になります。
午前問題は、選択肢がありますからわざわざ単位をそろえてきちんと解答を求めなくてもウが正解であることがわかります。
問2の解答解説 正解 エ
この問題は専門用語の問題です。パイプライン、スパーパイプライン、スパースカラの3つの方式は、それぞれ実行時の処理命令を多重化するものですね。この問題もFEレベルですので、用語の意味をしっかりと復習しておきましょう。
問3の解答解説 正解 ウ
本来なら「アムダールの法則」から解答を導くのですが、アムダールの法則を知らなくても解くことができます。問題文に「 0<R<1 」などの様にある場合は、その両端の数値を式に代入して計算してみると良いのです。Rはプログラムを改良した割合ですから、Rが0である場合、改良点はなし。つまり元のプログラムのままであるということになります。それに対して、Rが1である場合、100%改良したということになります。それを頭の端に置きながら代入してみましょう。
すると、ウの式だけ、0、Aとそれぞれ計算が正しく導かれます。
問4の解答解説 正解 イ
「タスクの多重度」という単語で引っかかってしまう人も多いかもしれません。
タスクの多重度が1の場合、4秒かかる処理が1秒ごとに到着します。4件到着しますので、タスクの間隔は無視をします。
単純に4秒×4件=16秒の処理時間がかかります。
タスクの多重度が2の場合、処理2つの件数をひとまとめに、2つの処理ラインで処理します。
そのため、4秒×2件=8秒の処理時間となりますが、到着の間隔が1秒あるため、
8秒+1秒=9秒の処理時間がかかります。
多重度1の処理時間16秒から多重度2の処理時間9秒を引くとその差は7秒です。
よって正解は、イとなります。
問5の解答解説 正解 エ
この問題も用語の問題です。復習をしておきましょう。
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